金曜日の夕方
子どもたちはいつものように帰宅後近所の仲間と外遊びをしていました。
仲間の一人が私の所へ来て
「ねーねー、こどもが物を売ってお金を稼いじゃダメなの?」
と突然質問してきました。
私はわかりやすくとか飾った答えを考える間もなく
「子どもがお金を稼いじゃダメって、聞いたことないないー。小学生でも会社作った人はいるもんね」
と答えると
「ありがとうございます!」
と元気よく発しながらまた外へ駆け出していきました。
なんだか家と外を行ったり来たり、子どもたちは忙しそう。
そのまま私は期限の迫るパソコン仕事に打ち込み、30分ほどして外へ出ると
立派な
「子供商店」
の開業!!
実に面白い!!
自分たちの、もう使わないなっていうおもちゃを持ち寄って、好きな値段を書いて売っているのです。
ちゃんと店番もきめて、通りかかる大人たちに
「おもちゃ売ってますよ~!安いですよ~!いかがですか~!」
って売りこみまでして、次なるは自転車で営業まで掛けに近所の友人宅へみんなでピンポン。
こんなこと教科書で習うわけではないのにね。きちんと見ているのです。大人のやること。ドキッ。大人の作り上げる社会はやはりこどものかがみですね。
並んでるおもちゃを見ると
「おい!娘よ。それは誕生日プレゼントだったんじゃないか?」
「100均の中古が200円か!」
と突っ込みどころも満載ですが。その金銭感覚こそが、いまからこの子たちの身に着けていく成長分ということで。
売れた喜びと楽しさがやまず、この週末も存続。
ところがそうは売れない。
単純なもので、今日夕方まで売れなかったら、もう閉店しよ~って声も聞こえ始めたところで、またまた来客。昨日今日で500円ほどのみんなの貯金を作った子どもたち。みんなで近所の駄菓子屋さんでお菓子を買うのに使うと話し合いで決めたそうです。
ただひとつだけ、この商店の売り上げは
「みんなの」お給料だね
私が唯一口にしたのはそれだけ。
ところが、ここで問題勃発。
お金を管理し、預かっていた我が息子。
今日は商店に参加できなかった3人のお友達がいるにもかかわらず
売り上げをもって、今日いるお友達5人と駄菓子屋へ行ってしまったのです。
私の言う「みんな」は、昨日みんなでお店を始めた8人。
彼にとっては今日の「みんな」でちょっと使っただけ。
これが子供の悪意のない正当な理解なのでしょう。
ここが学び。
このことについて、明日全員集まるので「こども会議」をひらくそうです。
使ってしまってごめんなさい、そして、誰がお金を持つか、それをどう決めるか
子どもたちですべて決める。
そう、子供の世界に大人が口をださない、ルールを決めない。
ルールを決めておかないと不安な大人たちにとって
これこそが大きな課題なのです。